商品アイデアの素【038 “こだわり”がブランドになる──戸田の塩から学ぶ、フリーランサーのための“本物”で勝つビジネス戦略が話題】

ヒットする商品には、ヒットする秘訣要素が必ずあります。

ヒット商品の秘話を参考例に、どのような要素が必要なのかを一緒に考えてみましょう。

今回は、静岡県清水市「戸田（へだ）の塩」を題材に考えてみました。

「結局、こだわるって意味あるの？」 そう自問したことのあるフリーランサーへ。

静岡県清水市・戸田（へだ）でつくられている“戸田塩”は、まさにその問いに真正面から答えてくれる存在です。

機械も化学薬品も使わず、海水をくみ上げ、薪で焚いて、手作業で結晶を作る。 一見、非効率で手間ばかりかかるやり方。それでも、この塩は全国にファンを持ち、料理人や美食家に選ばれ続けています。

なぜこの「手間のかかるこだわり」が、結果として“選ばれるブランド”となるのか？

本記事では、“戸田塩”の生産方法と姿勢を通じて、フリーランサーがビジネスに応用できる5つの着眼点を深掘りしながらご紹介します。

1｜スピード重視の時代に、“手間を惜しまない”という価値

現代は、AI、効率化、自動化の時代。時間をかけること自体が“ムダ”とされがちです。

しかし、戸田塩はその真逆を行きます。 ・海水は、清浄な外海の深層から汲み上げる ・濃縮は、太陽の力でじっくり蒸発させる ・結晶化は、薪で炊き、絶妙な温度で調整 ・乾燥は、風通しのよい場所で自然乾燥

徹底的に「自然」と「人の手」にこだわることでしか出せない味がある。