ヒットする商品には、ヒットする秘訣要素が必ずあります。
ヒット商品の秘話を参考例に、どのような要素が必要なのかを一緒に考えてみましょう。
今回は、東京・日本橋「山本山 ふじヱ茶房」を題材に考えてみました。

【創業335年でも挑戦する理由】老舗「山本山 ふじヱ茶房」に学ぶ、フリーランサーのための“新しさを恐れない伝統経営術”
「今さら新しいことなんて、やっても意味があるのかな…?」
そう思ったことがあるフリーランサーへ。
東京・日本橋でひときわ静かな存在感を放つのが、創業335年の老舗「山本山」が手がける「ふじヱ茶房」です。
江戸時代からお茶と海苔の専門店として親しまれてきた名店が、今なぜ「カフェ業態」に挑戦しているのか?
その背景には、“変えてはいけない本質”と“変えるべき挑戦”の絶妙なバランス感覚があります。
本記事では、この山本山の挑戦から、フリーランサーが自分のブランドを長く愛されるものに育てるためのヒントをまとめてご紹介します。
◆ 特徴①|「創業335年」の重みは“軸がブレないこと”にある
山本山は、元禄3年(1690年)創業。
300年以上も続くその歴史は、ただ古いだけではありません。
「お茶の本質を伝える」ことを、時代が変わっても変わらず大切にしてきた姿勢があるからこそ、今なお日本橋で愛され続けています。
→ フリーランサーへのヒント:
自分の活動に「これだけは譲れない」という信念=コアミッションを持っていますか?
軸さえブレなければ、変化や進化はむしろブランドを強くします。
◆ 特徴②|老舗なのに“玉露のコース”という新提案
ふじヱ茶房では、お茶を単品で出すのではなく、「玉露を一つのコースとして楽しむ」スタイルを提供。
まるで懐石料理のように、温度や抽出時間を変えながら何煎も楽しむという“体験”そのものを商品化しています。
→ フリーランサーへのヒント:
一つのスキルやサービスを、「コース化」「プロセス化」「体験型」に変えるだけで、高単価化と記憶に残る価値提供が可能。
◆ 特徴③|日本橋という“静かな場所”で本質を深める空間づくり
観光やビジネスでにぎわう日本橋の中心にありながら、ふじヱ茶房は“時間がゆっくり流れるような空間”を演出しています。
店内は木を基調とした設計で、お茶に集中できる設え。まさに五感で楽しむ静けさです。
→ フリーランサーへのヒント:
サービス提供の「空間・雰囲気」まで設計できていますか?
Zoom背景や納品フォーマットに一貫性を持たせるだけでも、“ブランドとしての空気”が出てきます。
◆ 特徴④|“お茶からカフェ”への進化に見える、挑戦の姿勢
「お茶を売る」から「お茶を体験してもらう」へ。
これは、商品そのものは変えずに、提供方法だけを変えて新しい価値を生んだ好例です。
この挑戦が、若い世代や海外からの観光客にも新しい印象を与えています。
→ フリーランサーへのヒント:
同じスキルでも、「売り方」や「見せ方」を変えるだけで、新しいターゲット層が開ける。
たとえば、「記事を書く」から「ブランドを翻訳する」に変えてみるなど。
◆ 特徴⑤|“お茶とともに生きる”という哲学が伝わる
山本山の提供する体験は、単に商品を売ることではなく、「日常にお茶のある暮らし」を丁寧に伝えること。
ふじヱ茶房で玉露を味わった後には、「自宅でも、もう少し丁寧にお茶を淹れてみようかな」と思わせてくれます。
→ フリーランサーへのヒント:
あなたの商品・サービスが「顧客の行動を変える」きっかけになっていますか?
ただ届けるのではなく、“気づき”や“習慣”まで影響を与えることが、真の価値になります。
◆ 各業種フリーランサーで活かせる「山本山ふじヱ茶房」的ヒント5選
業種 | 応用アイデア |
---|---|
ライター | 「言葉を届ける」から「言葉で変わる体験をデザインする」へ。連載記事やストーリー型メルマガなどへ展開 |
講師・コーチ | セッションを「体験型講座」に進化。プロセスを五感で楽しめるよう演出(例:香り・音・空間づくり) |
動画クリエイター | 一本の動画を「ストーリーのコース料理」として構成。序破急・変化・余韻まで意識した編集設計へ |
デザイナー | ロゴやUI制作に「ブランド哲学を表現する設計図」を加え、クライアントとの共創型提案を行う |
セラピスト | 単なる施術でなく、「ライフスタイルを整えるコース」として導線を強化。来店後の暮らし方にまで影響を与える |

◆ まとめ:変わらぬ芯が、変化を許す。
山本山ふじヱ茶房が教えてくれるのは、
“変わらないもの”を持つからこそ、“変われる強さ”が育つということ。
✔ 古くても、今の人に響く表現へ
✔ 同じ中身でも、届け方を変えてみる
✔ 商品から「体験」へ
✔ 空間や雰囲気までブランドに
✔ 提供を通じて、日常を変える
これらはすべて、コツコツ頑張ってきたあなたの経験や技術を、より深く、広く届けるためのヒントになります。
さあ、あなたの“本質”を、今日からどう進化させていきますか?
皆様の事業にお役立てください!
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コメント
山本山 ふじヱ茶房は、日本橋に位置する茶房で、お茶と海苔の「山本山」が営む旗艦店です。お茶本来の豊かな味わいを五感で感じられる空間で、上質なお茶と海苔を堪能できます。
【特徴】
天井が高く、大きな窓から自然光が差し込む開放的な空間
日本橋の中心地にありながら、静けさに包まれている
鉄瓶で沸かしたお湯を柄杓を使って器に移し、湯冷まししながらていねいに入れるお茶
山本山独自の“合組”をはじめ、日本各地から厳選したお茶や、山本山の上質な海苔を使った食事、甘味などがある
抹茶や煎茶を使用したオリジナルのアルコールメニューも提供
山本山オリジナルの茶葉をはじめ、さまざまな海苔や茶器を販売
【歴史】
元禄3年(1690年)に初代の山本嘉兵衛が創業
江戸で初めて『青製煎茶』を販売したことで、江戸随一の茶商として知られるようになる
1835年には六代目 山本嘉兵衛が『玉露』を発明
昭和期からは『海苔』の販売を開始するなど、伝統にとらわれず、お茶と海苔を通じた新しい価値を国内外に提供し続けている